新NISAの成長投資枠では、投資信託だけでなく上場株式も選択肢になります。好きな企業、よく利用する企業、配当が気になる企業に投資できるため、個別株に興味を持つ人も多いでしょう。
ただし、個別株は投資信託よりも値動きが大きくなりやすい商品です。成長投資枠で買えるからといって、何を買っても安心というわけではありません。
この記事では、成長投資枠で個別株を買う前に知っておきたい注意点を整理します。
個別株は企業に直接投資する商品
個別株とは、特定の企業の株式を購入することです。たとえば、食品、通信、銀行、小売、製造業など、上場している企業の株を買うことができます。
企業の業績が伸びれば株価が上がる可能性がありますし、配当金を受け取れる場合もあります。株主優待を実施している企業であれば、優待品や割引券などを受け取れることもあります。
一方で、その企業の業績が悪化したり、不祥事が起きたり、業界全体が不調になったりすると、株価が大きく下がることがあります。
成長投資枠で個別株を買うメリット
成長投資枠で個別株を買うメリットは、売却益や配当金が非課税になる点です。通常、株式投資で得た利益には税金がかかりますが、NISA口座内で得た利益は非課税になります。
また、身近な企業に投資することで、経済や企業業績への関心が高まりやすいこともメリットです。
- 好きな企業に投資できる
- 配当金を受け取れる場合がある
- 株主優待を受けられる場合がある
- 企業や経済への関心が高まりやすい
このように、個別株は投資の実感を持ちやすい商品です。
注意点は「集中投資」になりやすいこと
個別株で最も注意したいのは、集中投資になりやすいことです。
たとえば、100万円のうち50万円を1社の株に投資した場合、その企業の株価が大きく下がると資産全体への影響も大きくなります。
投資信託であれば、1つの商品でも複数の企業に分散されていることがあります。しかし個別株は、基本的に特定企業への投資です。分散したつもりでも、同じ業界の株ばかり買っていると、業界不振の影響を大きく受けることもあります。
高配当だけで選ぶと失敗しやすい
個別株を選ぶときに、配当利回りを重視する人は多いです。配当金がもらえると、預金利息より魅力的に見えることがあります。
しかし、配当利回りが高いからといって、必ず良い投資先とは限りません。株価が大きく下がった結果、見かけ上の配当利回りが高くなっている場合もあります。
また、企業の業績が悪化すれば、配当が減ることや、なくなることもあります。配当金目的で買う場合でも、配当の継続性や業績の安定性を確認することが大切です。
株主優待だけで選ぶのも注意
株主優待は、個別株の魅力のひとつです。商品券、食品、割引券など、日常生活で使いやすい優待もあります。
ただし、株主優待は企業の判断で変更・廃止されることがあります。優待だけを目的に株を買うと、優待廃止と株価下落が同時に起きる可能性もあります。
優待を見ること自体は悪くありませんが、事業内容や業績を確認したうえで判断することが必要です。
買う前に確認したい項目
| 確認項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 売上や利益の推移 | 事業が安定しているかを見るため |
| 配当の実績 | 無理な配当になっていないか確認するため |
| 事業内容 | 自分が理解できる会社か判断するため |
| 株価の値動き | どの程度上下するか知るため |
| 投資金額 | 1社に偏りすぎていないか確認するため |
初心者は個別株だけに偏らない方がよい
成長投資枠で個別株を買うこと自体は、悪い選択ではありません。ただし、初心者が最初から個別株だけで資産を作ろうとすると、値動きに振り回されやすくなります。
分散された投資信託を中心にしながら、一部で個別株を持つという考え方もあります。たとえば、全体の多くは投資信託で分散し、少額だけ関心のある企業に投資する形です。
このようにすれば、個別株の魅力を感じながら、資産全体の偏りを抑えやすくなります。
成長投資枠は「買える」より「持ち続けられる」が重要
成長投資枠では、さまざまな個別株を買うことができます。しかし、本当に大切なのは、買った後に持ち続けられるかどうかです。
値下がりしたときに慌てて売るような金額で買うと、長期投資の良さを活かしにくくなります。個別株を買うなら、投資金額を抑え、分散を意識し、企業の内容を確認したうえで判断しましょう。
投資には元本割れのリスクがあります。個別株は特に値動きが大きくなる場合があるため、余裕資金の範囲で慎重に検討してください。





