預金だけではお金が増えにくいと感じる人の中には、配当金に関心を持つ人もいます。株式を保有していると、企業によっては配当金を受け取れるため、定期的な収入のように感じられるからです。

新NISAの成長投資枠では、上場株式なども投資対象になります。そのため、高配当株や配当目的の投資に興味を持つ人も多いでしょう。

この記事では、配当金目的で成長投資枠を使う場合のメリットと注意点を整理します。

配当金とは何か

配当金とは、企業が利益の一部を株主に還元するお金のことです。すべての企業が配当を出しているわけではありませんが、安定的に配当を出している企業もあります。

配当金は、株を保有しているだけで受け取れる場合があるため、預金利息のような感覚で見られることがあります。

ただし、配当金は預金利息とは違います。企業の業績や方針によって、増えることもあれば減ることもあり、配当がなくなる場合もあります。

成長投資枠で配当金を受け取るメリット

新NISAの成長投資枠で配当株を持つメリットは、NISA口座内で得た配当金が非課税になる点です。

通常、株式の配当金には税金がかかります。しかし、NISA口座で一定の条件を満たして受け取る配当金は非課税の対象になります。

そのため、配当を目的に長期保有したい人にとって、成長投資枠は検討しやすい制度です。

配当目的の投資が向いている人

配当目的の投資は、短期間で大きく増やしたい人よりも、長く保有しながら定期的な配当を受け取りたい人に向いています。

  • 長期で株を保有するつもりがある人
  • 値動きがあっても慌てずに見られる人
  • 企業の業績や配当方針を確認できる人
  • 配当だけでなく株価下落のリスクも理解できる人

配当金は魅力的ですが、安定収入が必ず続くものではありません。そこを理解したうえで利用することが大切です。

高配当株の落とし穴

高配当株は、配当利回りが高く見えるため注目されやすいです。しかし、配当利回りだけで選ぶのは危険です。

配当利回りは、株価に対する配当金の割合です。株価が下がると、見かけ上の利回りが高く見えることがあります。

たとえば、業績が悪化して株価が下がっている企業は、利回りだけ見ると魅力的に見えることがあります。しかし、その後に減配や無配になる可能性もあります。

高配当という言葉だけで判断せず、なぜその利回りになっているのかを確認することが重要です。

預金利息と配当金の違い

項目預金利息配当金
元本基本的に大きく変動しない株価が変動する
受け取れる金額金利に応じて決まる企業の業績や方針で変わる
リスク低め株価下落・減配リスクがある
期待できる収益限定的企業次第で大きく変わる

配当金は、預金利息より魅力的に見えることがあります。しかし、株価が下がれば、配当金を受け取っても全体では損失になることがあります。

配当株を選ぶときに見たいポイント

配当目的で株を選ぶなら、利回りだけでなく、いくつかの項目を見ることが大切です。

  • 売上や利益が安定しているか
  • 配当を無理に出していないか
  • 過去に減配していないか
  • 事業内容を理解できるか
  • 1社に投資金額が偏っていないか

特に、配当を出すために無理をしている企業には注意が必要です。短期的には高配当に見えても、長く続かなければ意味がありません。

成長投資枠で配当株だけに偏らない

配当株は魅力がありますが、成長投資枠をすべて配当株で埋める必要はありません。

投資信託で分散しながら、一部に配当株を組み入れる方法もあります。こうすることで、配当への関心を持ちながら、特定の企業に偏りすぎることを避けやすくなります。

配当金目的で成長投資枠を使うのは、選択肢としてはありです。ただし、配当利回りだけを見て判断せず、株価下落や減配の可能性も含めて考える必要があります。

投資には元本割れのリスクがあります。配当金は保証された収入ではないため、余裕資金の範囲で慎重に検討しましょう。

出典:金融庁 NISAを知る/金融庁 資産形成の基本