通風とは?

毎年の健康診断で尿酸値が高いと指摘されたのに放置しておくと、通風発作というものを引き起こす可能性があることを知っていますか?突然鋭い痛みが襲ってくると言われる通風について、どんな病気で症状にはどんな特徴があるのか解説します。

通風ってどんな病気?

血清尿酸値が上がり高尿酸血症を発症した場合、自覚症状が無いからと治療をせずに放置することによって、皮下組織や関節などに尿酸が蓄積され結晶化します。ちょっとした刺激で剥がれ落ちるこれらの結晶を白血球が侵入者と見なし、攻撃することで炎症が生じ痛みを感じます。これがいわゆる「通風発作」です。通風の実際の症状としては膝下に現れることが多く、足親指の付け根から突然強い痛みが始まり、足の甲が1時間ほどで腫れあがります。通風という病名は、「風が吹くだけでも鋭く痛む」ということから由来しているとのことですので、よほどの痛さだと言えるでしょう。

また、心血管障害・脳血管障害といった命の危険に繋がる成人病をも併発する可能性が高くなることも分かっています。強い痛みだけでなく、合併症も怖い病気なのですね。

日本人の痛風患者数はどのくらい?

厚生労働省国民生活基礎調査を基に公益社団法人日本農芸化学会が作成したグラフによると、患者の98%は男性であることが分かります。また、日本における推定通風患者数は年々増えており、高度経済成長期を過ぎた1986年には20万人を超えたくらいであったのが、2001年には約70万人に、そして2013年には約110万人にまでなっています。

日本における通風患者数(推定)の推移データを参照:公益社団法人日本農芸化学会