尿酸値が低いこともある?

尿酸値が高い場合のさまざまな可能性や改善方法などに注目してきましたが、逆に「尿酸値が低すぎる」という場合もあることをご存じですか?健康診断で尿酸値の低さを指摘された場合、周りに同じような人が居ないことも多いため、不安になることもあるかと思います。そんな方へ、尿酸値が低い場合の症状・対処法を解説します。

尿酸値が低い、または低過ぎる場合も良くないの?

尿酸値が低いと「腎性低尿酸血症」と診断されることが多い
健康を阻害するイメージが付きまとう尿酸ですが、強い抗酸化作用を持っている物質でもあります。その働きは重要なもので、体が尿酸の血清濃度を一定に保つ役割を担っています。尿酸には、尿と共に体外へと排出される分・体内に再吸収される分とがありますが、尿酸値が低いというのは「尿酸の再吸収機能が低い」という状態。血清尿酸値が2mg以下/1dlの場合に「腎性低尿酸血症」という病気ではないかと疑われることが多いです。

尿路結石・運動後急性腎不全に注意!
200~300人に1人いると言われる腎性低尿酸血症は、無自覚・無症状なのが特徴で、遺伝性のものが多いことが分かっています。尿酸の持つ抗酸化作用という働きの低下により、尿路結石・激しい運動後の腎機能低下(急性腎不全)が起こりやすいとも言われています。尿が赤くなっていたり、運動後に腹痛があったりする場合には早めに医療機関へ相談するようにしましょう。

尿酸値が低い時の自分で出来る対策方法とは?

腎性低尿酸血症と診断されていなくても、尿酸値が低いことを検診などで指摘された場合は激しい運動は出来るだけ避けるようにしましょう。適度な運動であれば控える必要はありません。また、定期的に健康診断などで、尿酸値だけでなく腎機能のチェック、腎結石・尿路結石の有無も見てもらうことをお勧めします。